歴史のよりみち / 読みもの
歴代天皇の一覧|今の天皇は第126代、神武天皇からの在位年と女性天皇・北朝の扱い
今の天皇陛下は第126代。宮内庁「天皇系図」にもとづき、初代神武天皇から第126代までの代数・天皇名・在位の年と陵の所在地を一覧にしました。10代8人の女性天皇や、代数に入らない北朝の5人の扱いも説明します。

今の天皇は第126代|何代目かは宮内庁の系図で数える
今の天皇陛下(今上天皇)は第126代です。宮内庁が公開している「天皇系図」は、初代の神武天皇から第126代の今上天皇までを代数つきで示しています。第125代は2019年に退位された上皇陛下、第124代は昭和天皇です。系図には天皇ごとに西暦の年が添えられていて、今上天皇は「2019」、上皇陛下は「1989」と「2019」、昭和天皇は「1926」と「1989」です。系図そのものに凡例はありませんが、政府の「皇室典範に関する有識者会議」の資料が「在位した年」として示す女性天皇の年(たとえば推古天皇の592〜628年)は系図の年と一致するので、この記事では系図の年を在位の始まりと終わりの年として一覧にしました。
代数と人数は一致しません。同じ方が二度即位した例(重祚)が2例あり、第35代皇極天皇と第37代齊明天皇、第46代孝謙天皇と第48代稱德天皇は、それぞれ同じ方です。宮内庁「歴代天皇陵」の齊明天皇陵・稱德天皇陵のページにも「第35代 皇極天皇が重祚」「第46代 孝謙天皇が重祚」とあります。このため、第126代までに即位した方は124人です。系図には南北朝時代の北朝の天皇5人も載っていますが、代数は付いていません(後で説明します)。
第1代〜第29代(神武天皇〜欽明天皇)
系図の年でみると、第1代神武天皇の前660年から、第29代欽明天皇の571年までにあたります。この範囲の陵は、すべて奈良県と大阪府にあります。初期の天皇の年代をどう読むかは、後の「神武天皇の『前660年』と、伝承の時代の年代」で説明します。
| 代 | 天皇名(宮内庁の系図の表記) | 読み | 在位(系図の西暦年) | 陵の所在地 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 神武天皇 | じんむ | 前660〜前585 | 奈良県 |
| 2 | 綏靖天皇 | すいぜい | 前581〜前549 | 奈良県 |
| 3 | 安寧天皇 | あんねい | 前549〜前511 | 奈良県 |
| 4 | 懿德天皇 | いとく | 前510〜前477 | 奈良県 |
| 5 | 孝昭天皇 | こうしょう | 前475〜前393 | 奈良県 |
| 6 | 孝安天皇 | こうあん | 前392〜前291 | 奈良県 |
| 7 | 孝靈天皇 | こうれい | 前290〜前215 | 奈良県 |
| 8 | 孝元天皇 | こうげん | 前214〜前158 | 奈良県 |
| 9 | 開化天皇 | かいか | 前158〜前98 | 奈良県 |
| 10 | 崇神天皇 | すじん | 前97〜前30 | 奈良県 |
| 11 | 垂仁天皇 | すいにん | 前29〜70 | 奈良県 |
| 12 | 景行天皇 | けいこう | 71〜130 | 奈良県 |
| 13 | 成務天皇 | せいむ | 131〜190 | 奈良県 |
| 14 | 仲哀天皇 | ちゅうあい | 192〜200 | 大阪府 |
| 15 | 應神天皇 | おうじん | 270〜310 | 大阪府 |
| 16 | 仁德天皇 | にんとく | 313〜399 | 大阪府 |
| 17 | 履中天皇 | りちゅう | 400〜405 | 大阪府 |
| 18 | 反正天皇 | はんぜい | 406〜410 | 大阪府 |
| 19 | 允恭天皇 | いんぎょう | 412〜453 | 大阪府 |
| 20 | 安康天皇 | あんこう | 453〜456 | 奈良県 |
| 21 | 雄略天皇 | ゆうりゃく | 456〜479 | 大阪府 |
| 22 | 淸寧天皇 | せいねい | 480〜484 | 大阪府 |
| 23 | 顯宗天皇 | けんぞう | 485〜487 | 奈良県 |
| 24 | 仁賢天皇 | にんけん | 488〜498 | 大阪府 |
| 25 | 武烈天皇 | ぶれつ | 498〜506 | 奈良県 |
| 26 | 繼體天皇 | けいたい | 507〜531 | 大阪府 |
| 27 | 安閑天皇 | あんかん | 531〜535 | 大阪府 |
| 28 | 宣化天皇 | せんか | 535〜539 | 奈良県 |
| 29 | 欽明天皇 | きんめい | 539〜571 | 奈良県 |
第30代〜第50代(敏達天皇〜桓武天皇)
第30代敏達天皇の572年から、第50代桓武天皇の806年までです。10代8人の女性天皇のうち、推古天皇から稱德天皇までの8代がこの範囲に入ります。系図の年は、前の天皇の終わりの年と次の天皇の始まりの年が続かないところがあり、たとえば第37代齊明天皇は661年まで、第38代天智天皇は668年からとなっています。第40代天武天皇(686年まで)と第41代持統天皇(690年から)の間にも空きがあります。
| 代 | 天皇名(宮内庁の系図の表記) | 読み | 在位(系図の西暦年) | 陵の所在地 |
|---|---|---|---|---|
| 30 | 敏達天皇 | びだつ | 572〜585 | 大阪府 |
| 31 | 用明天皇 | ようめい | 585〜587 | 大阪府 |
| 32 | 崇峻天皇 | すしゅん | 587〜592 | 奈良県 |
| 33 | 推古天皇 | すいこ | 592〜628 | 大阪府 |
| 34 | 舒明天皇 | じょめい | 629〜641 | 奈良県 |
| 35 | 皇極天皇 | こうぎょく | 642〜645 | 奈良県 |
| 36 | 孝德天皇 | こうとく | 645〜654 | 大阪府 |
| 37 | 齊明天皇 | さいめい | 655〜661 | 奈良県 |
| 38 | 天智天皇 | てんぢ | 668〜671 | 京都府 |
| 39 | 弘文天皇 | こうぶん | 671〜672 | 滋賀県 |
| 40 | 天武天皇 | てんむ | 673〜686 | 奈良県 |
| 41 | 持統天皇 | じとう | 690〜697 | 奈良県 |
| 42 | 文武天皇 | もんむ | 697〜707 | 奈良県 |
| 43 | 元明天皇 | げんめい | 707〜715 | 奈良県 |
| 44 | 元正天皇 | げんしょう | 715〜724 | 奈良県 |
| 45 | 聖武天皇 | しょうむ | 724〜749 | 奈良県 |
| 46 | 孝謙天皇 | こうけん | 749〜758 | 奈良県 |
| 47 | 淳仁天皇 | じゅんにん | 758〜764 | 兵庫県 |
| 48 | 稱德天皇 | しょうとく | 764〜770 | 奈良県 |
| 49 | 光仁天皇 | こうにん | 770〜781 | 奈良県 |
| 50 | 桓武天皇 | かんむ | 781〜806 | 京都府 |
第51代〜第96代(平城天皇〜後醍醐天皇)
第51代平城天皇の806年から、第96代後醍醐天皇の1339年までです。陵の所在地は京都府が中心になり、例外は香川県の崇德天皇陵(白峯陵)、山口県の安德天皇陵(阿彌陀寺陵)、奈良県の後醍醐天皇陵(塔尾陵)などです。系図の年は第81代安德天皇が1180〜1185年、第82代後鳥羽天皇が1183年からで、重なる期間があります。第85代仲恭天皇は、系図では在位の始まりと終わりがともに1221年です。
| 代 | 天皇名(宮内庁の系図の表記) | 読み | 在位(系図の西暦年) | 陵の所在地 |
|---|---|---|---|---|
| 51 | 平城天皇 | へいぜい | 806〜809 | 奈良県 |
| 52 | 嵯峨天皇 | さが | 809〜823 | 京都府 |
| 53 | 淳和天皇 | じゅんな | 823〜833 | 京都府 |
| 54 | 仁明天皇 | にんみょう | 833〜850 | 京都府 |
| 55 | 文德天皇 | もんとく | 850〜858 | 京都府 |
| 56 | 淸和天皇 | せいわ | 858〜876 | 京都府 |
| 57 | 陽成天皇 | ようぜい | 876〜884 | 京都府 |
| 58 | 光孝天皇 | こうこう | 884〜887 | 京都府 |
| 59 | 宇多天皇 | うだ | 887〜897 | 京都府 |
| 60 | 醍醐天皇 | だいご | 897〜930 | 京都府 |
| 61 | 朱雀天皇 | すざく | 930〜946 | 京都府 |
| 62 | 村上天皇 | むらかみ | 946〜967 | 京都府 |
| 63 | 冷泉天皇 | れいぜい | 967〜969 | 京都府 |
| 64 | 圓融天皇 | えんゆう | 969〜984 | 京都府 |
| 65 | 花山天皇 | かざん | 984〜986 | 京都府 |
| 66 | 一條天皇 | いちじょう | 986〜1011 | 京都府 |
| 67 | 三條天皇 | さんじょう | 1011〜1016 | 京都府 |
| 68 | 後一條天皇 | ごいちじょう | 1016〜1036 | 京都府 |
| 69 | 後朱雀天皇 | ごすざく | 1036〜1045 | 京都府 |
| 70 | 後冷泉天皇 | ごれいぜい | 1045〜1068 | 京都府 |
| 71 | 後三條天皇 | ごさんじょう | 1068〜1072 | 京都府 |
| 72 | 白河天皇 | しらかわ | 1072〜1086 | 京都府 |
| 73 | 堀河天皇 | ほりかわ | 1086〜1107 | 京都府 |
| 74 | 鳥羽天皇 | とば | 1107〜1123 | 京都府 |
| 75 | 崇德天皇 | すとく | 1123〜1141 | 香川県 |
| 76 | 近衞天皇 | このえ | 1141〜1155 | 京都府 |
| 77 | 後白河天皇 | ごしらかわ | 1155〜1158 | 京都府 |
| 78 | 二條天皇 | にじょう | 1158〜1165 | 京都府 |
| 79 | 六條天皇 | ろくじょう | 1165〜1168 | 京都府 |
| 80 | 高倉天皇 | たかくら | 1168〜1180 | 京都府 |
| 81 | 安德天皇 | あんとく | 1180〜1185 | 山口県 |
| 82 | 後鳥羽天皇 | ごとば | 1183〜1198 | 京都府 |
| 83 | 土御門天皇 | つちみかど | 1198〜1210 | 京都府 |
| 84 | 順德天皇 | じゅんとく | 1210〜1221 | 京都府 |
| 85 | 仲恭天皇 | ちゅうきょう | 1221 | 京都府 |
| 86 | 後堀河天皇 | ごほりかわ | 1221〜1232 | 京都府 |
| 87 | 四條天皇 | しじょう | 1232〜1242 | 京都府 |
| 88 | 後嵯峨天皇 | ごさが | 1242〜1246 | 京都府 |
| 89 | 後深草天皇 | ごふかくさ | 1246〜1259 | 京都府 |
| 90 | 龜山天皇 | かめやま | 1259〜1274 | 京都府 |
| 91 | 後宇多天皇 | ごうだ | 1274〜1287 | 京都府 |
| 92 | 伏見天皇 | ふしみ | 1287〜1298 | 京都府 |
| 93 | 後伏見天皇 | ごふしみ | 1298〜1301 | 京都府 |
| 94 | 後二條天皇 | ごにじょう | 1301〜1308 | 京都府 |
| 95 | 花園天皇 | はなぞの | 1308〜1318 | 京都府 |
| 96 | 後醍醐天皇 | ごだいご | 1318〜1339 | 奈良県 |
第97代〜第126代(後村上天皇〜今上天皇)
第97代後村上天皇の1339年から、現在の第126代今上天皇までです。第97代から第99代までは南朝の天皇で、第100代後小松天皇の在位の始まり(1382年)は、第99代後龜山天皇の在位の終わり(1392年)より前になっています。理由は次の「北朝の天皇」の節で説明します。第125代の上皇陛下と第126代の今上天皇には陵がないため、陵の所在地は「—」としました。
| 代 | 天皇名(宮内庁の系図の表記) | 読み | 在位(系図の西暦年) | 陵の所在地 |
|---|---|---|---|---|
| 97 | 後村上天皇 | ごむらかみ | 1339〜1368 | 大阪府 |
| 98 | 長慶天皇 | ちょうけい | 1368〜1383 | 京都府 |
| 99 | 後龜山天皇 | ごかめやま | 1383〜1392 | 京都府 |
| 100 | 後小松天皇 | ごこまつ | 1382〜1412 | 京都府 |
| 101 | 稱光天皇 | しょうこう | 1412〜1428 | 京都府 |
| 102 | 後花園天皇 | ごはなぞの | 1428〜1464 | 京都府 |
| 103 | 後土御門天皇 | ごつちみかど | 1464〜1500 | 京都府 |
| 104 | 後柏原天皇 | ごかしわばら | 1500〜1526 | 京都府 |
| 105 | 後奈良天皇 | ごなら | 1526〜1557 | 京都府 |
| 106 | 正親町天皇 | おおぎまち | 1557〜1586 | 京都府 |
| 107 | 後陽成天皇 | ごようぜい | 1586〜1611 | 京都府 |
| 108 | 後水尾天皇 | ごみずのお | 1611〜1629 | 京都府 |
| 109 | 明正天皇 | めいしょう | 1629〜1643 | 京都府 |
| 110 | 後光明天皇 | ごこうみょう | 1643〜1654 | 京都府 |
| 111 | 後西天皇 | ごさい | 1654〜1663 | 京都府 |
| 112 | 靈元天皇 | れいげん | 1663〜1687 | 京都府 |
| 113 | 東山天皇 | ひがしやま | 1687〜1709 | 京都府 |
| 114 | 中御門天皇 | なかみかど | 1709〜1735 | 京都府 |
| 115 | 櫻町天皇 | さくらまち | 1735〜1747 | 京都府 |
| 116 | 桃園天皇 | ももぞの | 1747〜1762 | 京都府 |
| 117 | 後櫻町天皇 | ごさくらまち | 1762〜1770 | 京都府 |
| 118 | 後桃園天皇 | ごももぞの | 1770〜1779 | 京都府 |
| 119 | 光格天皇 | こうかく | 1779〜1817 | 京都府 |
| 120 | 仁孝天皇 | にんこう | 1817〜1846 | 京都府 |
| 121 | 孝明天皇 | こうめい | 1846〜1866 | 京都府 |
| 122 | 明治天皇 | めいじ | 1867〜1912 | 京都府 |
| 123 | 大正天皇 | たいしょう | 1912〜1926 | 東京都 |
| 124 | 昭和天皇 | しょうわ | 1926〜1989 | 東京都 |
| 125 | 上皇陛下 | じょうこう | 1989〜2019 | — |
| 126 | 今上天皇(天皇陛下) | きんじょう | 2019〜 | — |
北朝の天皇は代数に入らない|系図では「北1」〜「北5」
宮内庁の系図は、第96代後醍醐天皇のあと、南朝の後村上天皇・長慶天皇・後龜山天皇に第97代〜第99代の代数を付けています。同じ時期の北朝の光厳天皇・光明天皇・崇光天皇・後光厳天皇・後圓融天皇の5人には「北1」から「北5」と記し、代数を付けていません。第100代の後小松天皇は、宮内庁「歴代天皇陵」によると北朝の後圓融天皇の皇子です。
| 系図の表記 | 天皇名 | 読み | 在位(系図の西暦年) |
|---|---|---|---|
| 北1 | 光厳天皇 | こうごん | 1331〜1333 |
| 北2 | 光明天皇 | こうみょう | 1336〜1348 |
| 北3 | 崇光天皇 | すこう | 1348〜1351 |
| 北4 | 後光厳天皇 | ごこうごん | 1352〜1371 |
| 北5 | 後圓融天皇 | ごえんゆう | 1371〜1382 |
政府の「皇室典範に関する有識者会議」の参考資料(2005年)は、この代数を「皇統譜に示された歴代数」と呼び、第99代後龜山天皇と第100代後小松天皇の継承を特殊な事例として説明しています。それによると、後小松天皇は1382年に北朝で、後龜山天皇は1383年に南朝でそれぞれ即位しており、1392年の南北朝の合一で後龜山天皇が退位しました。後小松天皇は先帝の崩御や譲位によってこの時に即位したのではない、という説明です。系図で二人の在位の年が重なって見えるのはこのためです。南朝と北朝のどちらを正統とするかは、明治末に大きな論争になりました(千葉功『南北朝正閏問題』筑摩選書、2023年)。
女性天皇は10代8人|推古天皇から後櫻町天皇まで
「皇室典範に関する有識者会議」の報告書(2005年11月24日)は、歴史上「10代8方の女性天皇(男系女子)」が存在すると記しています。参考資料の一覧では、第33代推古天皇から第48代稱德天皇までの8代(6人)が奈良時代以前、第109代明正天皇と第117代後櫻町天皇の2代が江戸時代です。代と人数が合わないのは、皇極天皇が重祚して齊明天皇に、孝謙天皇(資料では孝謙上皇)が重祚して稱德天皇になったためです。
| 代 | 天皇名 | 在位した年 | 即位前の身位 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 33 | 推古天皇 | 592〜628 | 皇后 | |
| 35 | 皇極天皇 | 642〜645 | 皇后 | |
| 37 | 齊明天皇 | 655〜661 | 皇祖母尊 | 皇極天皇の重祚 |
| 41 | 持統天皇 | 690〜697 | 皇后 | |
| 43 | 元明天皇 | 707〜715 | 皇太妃 | |
| 44 | 元正天皇 | 715〜724 | 内親王 | |
| 46 | 孝謙天皇 | 749〜758 | 皇太子 | |
| 48 | 稱德天皇 | 764〜770 | 太上天皇 | 孝謙上皇の重祚 |
| 109 | 明正天皇 | 1629〜1643 | 内親王 | |
| 117 | 後櫻町天皇 | 1762〜1770 | 内親王 |
表の在位の年は、宮内庁の系図の年と一致します。稱德天皇の在位の終わり(770年)から明正天皇の在位の始まり(1629年)までは、約860年あいています。同じ参考資料は、女性天皇が即位した経緯についてはさまざまな指摘があり、当時の政治情勢などが絡んで実際の事情は複雑であるとして、その性格や位置付けを一括りにすることは必ずしもできない、としています。現在の皇室典範(1947年)は第1条で「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と定めています。
神武天皇の「前660年」と、伝承の時代の年代
系図は、第1代神武天皇の在位を前660年から前585年としています。前660年は、明治以来の「神武天皇即位紀元」(いわゆる皇紀)の元年にあたる年です。e-Gov法令検索に現行法令として収録されている明治31年勅令第90号(閏年ニ関スル件)は、神武天皇即位紀元の年数をもとに閏年を決めると定め、その但し書きで紀元の年数から660を引いた数を使っています。紀元の年数から660を引くと西暦の年になる、という関係が法令のなかに残っているわけです。
系図の初期の年代には、在位がたいへん長いものが含まれます。第6代孝安天皇は前392年から前291年まで、第11代垂仁天皇は前29年から70年までとされ、どちらも100年前後になります。系図には、こうした年代の根拠についての注記はありません。同じ有識者会議の参考資料は、第25代武烈天皇から第26代繼體天皇への継承を説明する箇所で、共通の祖先の第15代應神天皇について、繼體天皇から『日本書紀』によれば約200年さかのぼると、出典を断って書いています。この記事の一覧も、系図の年を史実の年代として確かめたものではなく、宮内庁の系図がそのように示しているという意味で載せています。
明治以降の天皇と元号の対応
明治以降は、天皇一代に元号を一つとする「一世一元」の制になったため(国立公文書館「日本のあゆみ」)、天皇と元号が一対一で対応します。ただし、系図の在位の始まりの年と、元号の始まりの年は一致しないことがあります。明治天皇の在位は系図では1867年からですが、明治改元の詔は慶応4年(1868年)9月8日(旧暦)に出され、慶応4年を明治元年とするとされました。
| 代 | 天皇 | 在位(系図の西暦年) | 元号 | 元号の期間 |
|---|---|---|---|---|
| 122 | 明治天皇 | 1867〜1912 | 明治 | 1868年(慶応4年を明治元年とした)〜1912年7月29日 |
| 123 | 大正天皇 | 1912〜1926 | 大正 | 1912年7月30日〜1926年12月24日 |
| 124 | 昭和天皇 | 1926〜1989 | 昭和 | 1926年12月25日〜1989年1月7日 |
| 125 | 上皇陛下 | 1989〜2019 | 平成 | 1989年1月8日〜2019年4月30日 |
| 126 | 今上天皇 | 2019〜 | 令和 | 2019年5月1日〜 |
大正と昭和への改元は、天皇が崩御された日に改元の詔書が出され、その日以後を新しい元号の元年としています(国立公文書館「日本のあゆみ」)。平成への改元は1989年1月7日に公布され、翌日から施行された政令によるものです。令和への改元の政令は、天皇の退位等に関する皇室典範特例法の施行日(2019年4月30日)の翌日から施行すると定めています。和暦と西暦の年の対応は、このサイトの「和暦・西暦の早見表」でも確かめられます。
よくある疑問
Q. 今の天皇は何代目? A. 第126代です。宮内庁の系図では、今上天皇の年は2019年からとなっています。上皇陛下は第125代、昭和天皇は第124代です。
Q. 天皇は全部で何人? A. 第126代までで124人です。重祚した皇極(齊明)天皇と孝謙(稱德)天皇は、二つの代に数えられています。系図には代数のない北朝の5人も天皇として載っており、これを含めると129人になります。
Q. 天皇陵はどこに多い? A. 宮内庁「歴代天皇陵のご案内」に載る第1代〜第124代の陵を一人ずつ数えると(重祚した二人は一回だけ数える)、122人のうち京都府が69人、奈良県が31人、大阪府が16人です。東京都には大正天皇の多摩陵と昭和天皇の武蔵野陵があります。北朝の天皇の陵は、この案内の一覧には含まれていません。
参考資料
- 天皇系図(宮内庁)(確認日:2026-11-01)
- 天皇系図(宮内庁、PDF)(確認日:2026-11-01)
- 歴代天皇陵のご案内(宮内庁)(確認日:2026-11-01)
- 齊明天皇 越智崗上陵(宮内庁 歴代天皇陵のご案内)(確認日:2026-11-01)
- 稱德天皇 高野陵(宮内庁 歴代天皇陵のご案内)(確認日:2026-11-01)
- 皇室典範に関する有識者会議 報告書(2005年11月24日、首相官邸。国立国会図書館インターネット資料収集保存事業〔WARP〕による保存ページ)(確認日:2026-11-01)
- 皇室典範に関する有識者会議 報告書 参考資料(〔参考6〕〔参考7〕〔参考8〕、PDF。WARPによる保存ページ)(確認日:2026-11-01)
- 皇室典範(昭和二十二年法律第三号)第1条(e-Gov法令検索)(確認日:2026-11-01)
- 明治三十一年勅令第九十号(閏年ニ関スル件)(e-Gov法令検索)(確認日:2026-11-01)
- 明治元年(1868)9月|一世一元の制となる:日本のあゆみ(国立公文書館)(確認日:2026-11-01)
- 明治45年(1912)7月|大正と改元:日本のあゆみ(国立公文書館)(確認日:2026-11-01)
- 大正15年(1926)12月|昭和と改元:日本のあゆみ(国立公文書館)(確認日:2026-11-01)
- 元号を改める政令(昭和六十四年政令第一号)(e-Gov法令検索)(確認日:2026-11-01)
- 元号を改める政令(平成三十一年政令第百四十三号)(e-Gov法令検索)(確認日:2026-11-01)
- 千葉功『南北朝正閏問題 ——歴史をめぐる明治末の政争』(筑摩選書、筑摩書房の書籍ページ)(確認日:2026-11-01)